配送最適化ソルバーMETRO

配送最適化ソルバーMETROは,SCMOPTの配送最適化システムMETROのAPI利用としての提供となります.

難しい数式による定式化やプログラミングは不要で,Excel,JSON,Pythonによるデータ受け渡しが可能です.

SCMOPTの配送最適化システムMETROの詳細はこちら

その他利用方法はご相談ください.

    

概要

配送最適化問題に特化したソルバーで,大規模な配送最適化問題でも高速に解くことが可能です.

ほぼすべての実際の配送最適化問題の制約を表現することが可能で,実用性に優れた配送最適化ソルバーです.
• 複数組の顧客地点から顧客地点への配送最適化が可能です.(シェアリングサービスのような配送)
• 倉庫や配送センターベースの配送の最適化が可能です.
• 時間制約,車両や地点関連の制約,運転手の休憩,トラックの多次元容量(冷蔵と冷凍混載など考慮可能),同時集配… などの実務制約が記述可能です.

    

ベンチマーク

  • VRPTW(Solomon benchmark)ベンチマーク:100ジョブインスタンス,計算時間中央値が484ms,解の精度の中央値は+1.2%
  • PDPTW(Li&Lim benchmark)ベンチマーク:100ジョブインスタンス,計算時間中央値が130ms,解の精度の中央値は+0.1%

上記のベンチマークは,解の精度のみを競うもので,求解時間制限もなく,問題に特化したアルゴリズム作成やチューニングを行っても大丈夫ですが,METROは汎用的な配送最適化ソルバーで,短時間でも良い答えが出ることが確認できました.

   

適用可能問題

各種配送最適化問題を解くことが可能です.

デポto顧客型(一般的な配送問題)

デポ(倉庫や配送センター)で荷物を積み,各顧客を回りながら配達と集荷を行い,デポに戻り,集荷した荷物を下ろすタイプの配送問題です.例えば,宅配便のようにセンターから出発し,センターに戻るような配送がこのタイプの配送問題になります.METROでは,集荷のみを行う(センターで積み込む荷物がない)場合,トラックはセンター以外の地点から出発し,センターに戻ることも可能で,配達のみを行う(センターで下ろす集荷物がない)場合,トラックはセンターに戻らなくてもよいケースも求解可能です.また,複数デポ同時最適化も可能です.

顧客to顧客型(シェアリングサービスの配送問題)

複数組の顧客地点から顧客地点への荷物の移動をどのトラックで行うかを決める配送問題です.例えば,シェアリングタクシーやシェアリングトラックサービスでのどの車両をどの顧客地点間の移動に割り当てるかを決めるのががこのタイプの配送問題になります.

様々な制約付き(時間帯指定,休憩考慮,重量と容量制限考慮,車格や車種などの制限考慮)の実際問題への適用例では,800地点の問題でも数十秒で現状より10%以上良い結果が出ています.現状からの改善は現状がどれほど効率的だったか,考慮制約や問題規模などによっても異なります.中には30%以上改善されるケースもあります.

(最適化問題に共通する特徴ですが,規模が大きくても制約が緩いと速く良い解が見つかる場合があり,制約が厳しいと小規模問題でも良い解を見つけるのに時間がかかりますので,規模や計算時間はご参考程度にしてください.)

    

動的・確率的配送最適化

動的・確率的配送最適化のソリューション提供も可能です.

既存配送予定顧客以外にもランダムに新しい顧客が発生する問題は再最適化だけでは不十分な場合があります.このようなケースの場合,最適化+予測やサンプリング,最適化+強化学習など問題依存の設計になります.

詳細はお問い合わせください.