在庫方策最適化システム WebInv Ver. 1.0

概要

サプライ・チェインにおいて在庫は中心的な役割を果たします.WebInvは複数在庫地点における最適な在庫の発注方策を求めるためのシステムです.通常の在庫管理方式では,単一の地点の安全在庫量を,勘で決められたサービス率によって決定します.しかし,発注先(小売店では卸,卸ではメーカーなど)が在庫切れを起こした場合には,目標とするサービスが達成できなくなります.各在庫地点の適正在庫量は,サプライ・チェイン全体を考えて決めなければ全体最適には決してなりません.WebInvは,全体最適な発注点と発注量を高速に求解します.

モデル

サプライ・チェインの基本となる多段階の在庫システムを考えます.たとえば,
              原料供給地点->工場->卸->小売店
のようなイメージを思い浮かべてください.各在庫地点では,在庫量がある水準(基在庫レベル)を下回ったときに,発注を行うことによって運用されているものとします.このような在庫方策を基在庫レベル方策とよびます.このとき,問題になるのは,各在庫地点における基在庫レベルをどのように設定すべきかということです.WebInvでは,各在庫地点における最適な基在庫レベルを決定します.また,発注を行う際に固定費用がかかる場合には,在庫量がある水準(発注点)を下回ったとき,決められた量を発注する方策が有効になります.この方策を(R,Q)方策とよびます.(Rが発注点でQが発注量を表します.)WebInvを用いると,各在庫地点における最適な RとQを決定することができます.

入力データ

最適化のためには,入力データが必要になります.WebInvでは,以下のデータ項目を入力します.

需要関連のパラメータ

画面上部にあるボックスで入力します.入力後に,パラメータ更新ボタンを押すと,データベースに更新したデータが登録されます.
需要の平均:簡単のため需要は正規分布にしたがうものと仮定しています.単位時間(たとえば日)あたりの需要の平均を入力してください.内部の最適化ロジックでは,任意の離散分布を扱っていますので,実際にはどんな分布でも最適化することが可能です.
需要の標準偏差:需要のばらつきを表す尺度です.正規分布は,平均と標準偏差で決まりますので,Excelなどで過去の需要量をもとに計算した値を入力してください.
品切れ費用:最終需要地点で在庫切れを起こしたときに計上される品切れ費用を入力します.品切れ費用の推定が難しい場合には,対象とする品目の販売価格を入力してください.なお,品切れをした需要は,後で必ず満たすものと仮定しています.


各在庫地点ごとに以下のデータを入力します.

画面下部にある表で入力します.編集ボタンを押すとデータ入力用のウィンドウが表示されます.そこに以下のパラメータを入力し,更新ボタンもしくは追加ボタンを押します.(画面をクリックすると拡大されます.)

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地点ID:サプライ・チェインの下流(顧客側)から小さい順に番号を振ります.
点名称:点を区別するための適当な名称を入力します.
リード時間:発注をしてから品目が到着するまでの時間を入力します.
在庫保管費用:品目を保管するときにかかる費用を入力してください.在庫保管費用の推定が難しい場合には,各在庫地点における品目の価値に,保管比率(銀行から借り入れする場合の利子率を乗じた値を入力してください.
固定費用:発注の度にかかる固定費用を入力してください.

使用法

上のデータを入力したら,最適化ボタンを押してください.最適化アルゴリズムが起動し,しばらくすると,画面上に,基在庫レベル,発注量,発注点が表示されます.これらをもとに実際の意思決定をします.画面は以下のようになります.(画面をクリックすると拡大されます.)

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