バケツリレー方式

人道支援ロジスティクス(災害時物流)における輸送について考える.

直列多段階モデルの仮定は,以下の通り.

地点は被災地に向かい 1,2,\ldots,n と番号付けられており,被災地を表す点を n とする.
i= 1,2,\ldots,n-1 に対して,点i から点 i+1 の間だけ輸送を行う.(以下の節ではこの条件を緩和する.)
点~1 には支援物資が無限にあるものと仮定し,運搬車はピストン輸送で下流(地点 n 方向)に物資を輸送する.
n では一定の速度で需要が発生し,支援された物資を消費する.
輸送は地点間ごとに容量が決められた運搬車で行い,運搬車は満載で輸送を行い,
到着地点ですべての荷を降ろし,出発地点に再び戻る.
運搬車の作業速度は与えられており,これには地点間の移動と荷を積載したり降ろしたりする時間も含まれるものとする.

地点 i から地点 j (>i+1) への輸送を許した場合を考える.実際には,最適な輸送経路は分からないので,地点 i から地点 i+1 への輸送を行った際に,ある条件が成立していたら,地点 i+1 を跳ばして,地点 i+2 に向かうものとする.これがバケツリレー方式である.

バケツリレー方式を評価するために,最適な運搬車数を求めるモデルを構築する.

記号の定義は以下の通り.

[d:] 地点 n(被災地)における単位期間(たとえば日)における需要量
[K:] 運搬車のタイプの集合(たとえば5トン車と10トン車など)

[x_{ij}:] 地点 i から j への輸送を行う運搬車の数

[C_{ij}:] 地点 i から j への輸送を行う運搬車の積載容量上限
[t_{ij}:] 地点 i から j への輸送を行う運搬車の作業時間.これは単位期間(日)に対する割合として表されているものとする.
たとえば,運搬車が1~日に3~回転可能な場合には,t_i1/3 となる.
[\lambda_{ij}:] 地点 i から j への,運搬車1~台あたりの単位期間あたりの輸送量 =C_{ij}/t_{ij}
[U_{k}:] 運搬車タイプ k の台数上限
[A_k:] 運搬車タイプ k で輸送可能な地点対の集合
[M_i:] 地点 i にある荷さばき施設における積み替え可能な運搬車の台数の上限.
これは入庫運搬車数と出庫運搬車数の和の上限であると仮定する.

    \[ \begin{array}{ l l l } \mbox{max.} & d & \\ \mbox{s.t.} & \sum_j \lambda_{ji} x_{ji} - \sum_j \lambda_{ij} x_{ij} = \left\{ \begin{array}{l l } d & i=n \\ 0 & \forall i=2,3,\ldots,n-1 \\ -d & i=1 \end{array} \right. \\ & \sum_{ (i,j) \in A_k} x_{ij} \leq U_k & \forall k \in K \\ & \sum_{j} x_{ji} + \sum_{j} x_{ij} \leq M_i & \forall i=1,2,\ldots,n \\ & x_{ij} \geq 0 & \forall i,j, i<j \\ \end{array} \]

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